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樹木と語る::うどん粉病
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うどん粉病
梅雨が近づいてきましたが、
この時期には病気や虫の害が出てくる季節でもあります。

特にこの時期に多発する
『うどん粉病』
について今日は話しましょうか。

この病気は、マサキ、サルスベリ、ハナミズキ、カエデ類などの
各種広葉樹に発生する病気で、
その名前のように、葉の表面が『うどん粉』を
まぶしたようになるのが特徴の病気です。

udonko1.JPG
これはマサキに発生しているうどん粉病


うどん粉の正体は白色の膜状菌体(菌糸と分生子)

分類で言えば、
糸状菌、子のう菌類、うどん粉菌科(Erysiphaceae)
とのこと

発生し始めは、何か葉が白くきれいになって、
美観をさほど損ねないように思うのですが、
病気が進むと白かった部分が、茶色く汚く変わります。

最近庭木に植えられることが多いハナミズキやヤマボウシは
軒並みこの病気にやられていますよね。
夏ころにこれらの木の葉が茶色ければ、
まずこのうどん粉病が出ていると思って差支えがないくらいです。

さて、バラの栽培をしている方々も悩ませている
この病気の防除なのですが、
一番大切なのは、病原を取り除くことにあります。
発生してから行うよりも数十倍も効果的ですので。

そしてその病原はどこにいるのか?ですが、
病葉や病落葉の上にいるのですね。
ですから、それらを取り除くことがまずは大切です。

しかし、マサキやカシ類は常緑なので
うどん粉が大量発生すると
今ついている葉を全部取り除くようなハメになりますが、
そんなことをすれば死んでしまいます。
ですので、出来る範囲で取り除いた後は、
薬剤散布に頼らざるを得ません。
つまり落葉樹に比べると治療に時間がかかります。
もちろん常緑樹の場合でも落葉は取り除く必要があります。


物理的な除去という意味では、
発生の初期の、『粉』を
ふき取ってしまうことも大切です。

udonko2.JPG
一箇所だけ『粉』を指で落としてみたところ

udonko3.JPG

ついでに同じ葉の裏面ですが、
見ての通り、マサキの場合には裏側までは白くなりません。
ハナミズキなどでも同じです。


次に薬剤の散布ですが、
散布の季節は二回あります。

厳寒期には『石灰硫黄合剤』を
20-30倍に希釈して樹木全体に散布します。
この薬剤は散布した部分の表面に膜を張り、
それによって生物の呼吸を止める。
それによって生物を殺すものです。
虫や菌などよりも、樹木の方が呼吸量が
少ないことを利用した防除剤ですので、
かなりあらゆる病虫害に効果的です。

ただし注意点が2点あります。

薬品自体には、例えば殺虫剤のような
人体に有害な物質は含まれていないのですが、
強いアルカリ性なので、原液の取り扱いはご注意下さい。
酸性の薬剤などと混ぜるのも厳禁です。
『混ぜるな危険』の漂白剤と同じように注意が必要です。
また、車など塗装面につくと変色させてしまいますので、
近くの車などにはシーツなどをかぶせる必要があります。

呼吸を止めるため、厳寒期以外の多少暖かい時期に
散布すると、樹木が呼吸困難で死んでしまいます。

これらに注意すればとても有効な防除になりますので
ご活用ください。


梅雨前から梅雨時期にかけての今の時期には
『トップジンM水和剤』
を1500-2000倍で散布します。

これは『表面に石鹸のような膜を張り、
菌を寄せつけないためのもの』です。

注意点は、雨にあたるほど、
その膜が流れ落ちてしまいますので、
2週間おきに繰り返し散布する必要があること。
展着剤も混ぜて使うことをお勧めします。
それと、基本的には『膜をつくって寄せつけない』
ためのものですので、
今すでに発生している部分には効果が薄いということです。
早め早めの散布が大切です。
それと、濃度が濃すぎたために薬害が出ないか、
一部分で試して様子を見てから全体に散布しましょう。


毎年毎年発生してしまうこの病気は
一年や二年で樹木を枯らすことは無いにしても、
毎年の成長にはかなりの悪影響を及ぼします。
美観も著しく損ねる病気ですので、
特に冬と梅雨前からのメンテナンスを
しっかりお願いします。



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