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第3回 樹木診断の基本-冬季の診断-(その3)
※ 前回までの記事は、「List」や「Tags」にあるカテゴリーよりお読み下さい。

3.診断の手順

こちらに挙げるのは、あくまで私の場合の一例なので、
順番が前後してもかまいませんが、
経験的にはこの手順が良いかなと思っています。

① 遠くから眺める

これにより、まずは、この木が『元気か元気が無いか』を
まず感じてみて下さい。

細かく言えば、以下のような診断項目などが挙げられます。
・枝の伸び具合
・頂端部(樹木の天辺)と下方の枝の葉の大きさの違い
・幹や枝の傷、剪定の具合
・根元の状態、周辺の建物や排水溝などの構造物、
風や日当たり、雨水の流れ上から(下からでも)順々に眺めて、
周辺もよく見る。
冬季においては落葉樹の葉の大きさは比較できませんが、
枝の伸びや張り具合、幹の傷や巻き込み具合などを
診断するには、冬季は適しています。
葉のある時期にも、これらの項目について画像と伴に再述させて頂きます。



② 近づいて観察する

近づいてみましょう。
根元周辺を歩いてみましょう。

下草は生えていますか?
土はやわらかいですか?
根が浮き出てませんか?
水溜りが残っていたり、
土が黒ずんでいるところはありませんか?
根元が土に埋まってませんか?
樹皮はどのようですか?発達していますか?
地衣類・苔類はついてますか?
傷は無いですか?
『巻き込み』の成長はどうですか?
枝の伸び具合はどうですか?
葉に虫や病気の後はどのくらいありますか?
葉の色はどうですか?
・・・・などなど


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写真①-遠景
(樹形や周辺環境がよく見えるくらい離れてみてみる)

全体の樹形を見て枝ぶりのバランス、
周辺の樹木や下草、建物、地形などを診る。
それにより剪定や枝折れの前歴、日当たり、風当たり、
雨水の流れなどがどうなっているのかを診る。
この時点でその樹木が健康か否かは凡そ判断出来る。
不健康な樹木はどこかバランスが悪くなっているものです。

edasaki-naka-column1.JPG
写真②

edasaki-ue-column1.JPG
写真③

写真②、③-少し近づいてみる
樹木の天辺(『頂端部(チョウタンブ)』という)と、
下の方や真ん中辺りの枝の端(『枝端部(シタンブ)』という)
とでは、枝の伸び具合や太さ、枯れ枝の割合に
差異が有るかを診る。


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写真④ーかなり近づいてみる

根元周辺の構造物(道路や舗装、排水溝や水道管、
埋設電線、ガス管など)の有無などを調べる。
排水溝等の地下施設は直接には見えないので、
マンホールの位置や住人からの聴取などを
参考にする必要がある。
また、根元周辺の土の色で、雨水の流れや滞水の状況を
ある程度は推察出来る。


nemoto-muzu-column1.JPG
写真⑤ー近景(触れるくらいに近づいてみてみる)

根元の周りを歩きながら土の固さを観察しつつ、
根の状態、幹の成長具合、傷や腐れなどの有無をよく診る。
枝の剪定や折れの状態、キノコ類の発生、
枝の部位による伸長の違いなどをよく観察する。



樹木一本一本において事情が違います。
以上に挙げた例は、器具など無くてもとりあえずは
診ることができる項目ですが、
これらで全てではもちろんありません。

細かいお話は今後のコラムで逐一述べさせて頂きますが、
今回のコラムでは、ある公園に生きているかなり大きな、
比較的健康な木を例にとって簡単な診断をしたものを
『動画』で提供致します。


動画で見る樹木診断
http://tree.tenqoo.com/douga1min.html


今後、このような動画を作成するときに、
ご希望の方がいらっしゃれば、
撮影に同行がてら直接、講義することを考えております。
その都度、何でもご質問頂ければお答えいたします。
私にも判らないことがあれば調べてお知らせします。
参加費は無料ですが、紙資料などあるときには
コピー代実費くらいは頂くかもしれません。
学生、社会人などの別は問いませんが、
やる気と良識のある方のみでお願いします。
ちなみに樹木医の先生方はご遠慮頂いております。

ラフな感じでしようと思っています。
参加をご希望の方はメールでご一報下さい。
その際には、本名とご連絡先(電話、メール)とご職業などを
お知らせいただきますようお願い致します。
もし事前にご質問などありましたら、
お気軽にメールして下さい。

撮影日程はまた別途サイト上でお知らせしていきます。


樹木「と」語るホームページ
http://tree.tenqoo.com/




| 5301 days ago | comments(0) | trackbacks(0) | この記事を編集する
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