A根系の密度とその意味


根系の密度と、その樹木の健康度との間には、
どんな関係があるのでしょうか。

前項でも書いたように、根には2種類あり、
支持根と栄養吸収根に分けられます。
そして樹木の健康度と関係の深いのは、
栄養吸収根」です。

栄養を吸収する根が密に生えているなら、
水分や養分の吸収が良いであろうことは
容易に想像できます。
では支持根と栄養吸収根はどのように見分けるのか。
...そもそも見分ける必要はありません。
支持根だからといって、栄養を吸収しないわけではないのですから。
しかし、見た目は随分と違っています。

栄養吸収根は、畑の野菜などによく見られる、
いわゆるヒゲ根をイメージすれば良いかと思います。
ヒゲのようにフサフサしている感じです。

しかし!注意が必要なのは、
たとえばイチョウなどは、吸収根でも全くフサフサしていません。
むしろツルツルしている。
つまり、樹種によって元気な根の見た目が
全く違うということです。
これはもう、その種類の根をたくさん見ていくしかないのですね。

しかし、元気の良い根はいかにも元気なので、
ご安心を。
では、なんで根の密度がそんなに変わるのか?
それについては、次項の「土壌の堅さと踏圧」で
詳しく述べて行きたいと思います。


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